2006年01月28日

クリティシズム覚書

 批評という語は文学の領域から盛んに議論され、「形式主義批評」「マルクス主義批評」「クイア批評」「ニュー・クリティシズム」など、多くの細分化が進んでいる。だが、それらを論じている人の中には「評論家」と名乗る人たちがいる。一方で「批評家」と自ら公言している人は、実はそれほど多くない。これは一体どういうことだろうか。「批評」についての議論にくらべて、「評論」自体を扱うことのなんと少ないことか。確かに批評の性質を問う「批評性」という語はあるにしても、評論の性質を問う「評論性」なんて語は聞いたことがない。日本特有の現象といえるが、一般に言う評論家たちは、自分の肩書きである「評論」についてどのように考えているのだろうか。批評と評論の違いはなにか。さらに「批判」との違いは?

 隣接する類義語、対義語。曖昧にされたそれらの語を並べること。そうすることで、何か見えてくるものがあるかもしれない。この記事では、上記の語に関わる言葉を見つけ次第、この場に追加していこうと思う。


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posted by jaro at 15:10| Comment(0) | TrackBack(0) | クリティシズム覚書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする