2011年08月28日

罔両問景


罔両(うすかげ)が影にむかって問いかけた。
「君は先ほどは歩いていたのに今は立ち止まり、先ほどは座っていたのに今は立っている。なんとまあ節操のないことだね」
影は答えた。
「僕は(自分の意思でそうしているのではなくて、)頼るところ(人間の肉体)に従ってそうしているらしいね。
 (ところが)僕の頼るところはまた別に頼るところに従ってそうしているらしいね。僕は蛇の皮や蝉のぬけがら(のようなはかないもの)を頼りにしていることになるのだろうか。
 さて、なぜそうなのか分からないし、なぜそうでないのかも分からないね。」
※ 罔両――影のまわりにできる薄い影。当然、影の動きにつれて動く。

(「斉物論」金谷治訳注『荘子 内篇』岩波文庫所収)

ikemurareiko02.jpg



posted by jaro at 19:07| Comment(0) | TrackBack(0) | Dog-ear | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。