ああ、寒いわけだ。
時計は7時を指していた。
身支度をし、タバコを持って外に出る。
コンビニでコーヒーを買い、
行く当てもないのに車に乗り込んだ。
エンジンをかけてアイドリングをする。
誰かが僕の前に現れて、
「アイドリングはいけません」と
言いにくるかもしれないな、
と思ったが、
この雪の最中にそんな奇特な人はいない。
雪の日は思考がめぐる。
徐々に温まる車内、
それにつれて融けだす雪。
そのしずくを目で追いながら、
今の状況をつかみとる。・・・
頭に思考の火線が駆けめぐる。
エンジンの振動だけが音楽。
タバコの煙は演出か。
いけない、感情は有害だ。
今いちど判断力批判を。
鮮やかなスペクトルの中の、
一条の暗線を信じよ。
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